モズライト の概要

 モズライト(Mosrite)はかつてカリフォルニア州ベーカーズフィールドに本拠を置いていたアメリカ合衆国の楽器メーカー。
 1950年代前半に元リッケンバッカーの社員であったセミー・モズレーによって創設され、幾度の倒産を経ながらも1990年代まで活動。
 同社製のギター(モズライト・ギター)は特有のデザイン、音質から多くのアーティストに愛用され、ベンチャーズや加山雄三の影響で特に日本で人気を博しグループ・サウンズ期にも活躍した。70年代の後半から、パンクバンド、ラモーンズのギタリスト、ジョニー・ラモーンが愛用していた事もあり、今も多くの若者に支持されている。晩年はモズレーが設立したユニファイド社が生産を行っていたが、1992年にモズレーが死去すると妻が経営を引き継いだものの倒産。以後、1960年代からモズライト代理店として有名で、セミー・モズレーとも親交のあった日本のフィルモア楽器がブランドを引き継ぎ、東海楽器製造に製造を委託して販売している。

モズライトのギター

 ベンチャーズ全盛期には日本のファーストマン社がモズライトの許可を得て、日本製モズライトギターを生産していたが、1969年に米モズライト社の倒産の煽りを受けて倒産。その際、ファーストマン社の下請け会社がモズライトの商標を所持していた事から、2001年から商標使用の権利を巡ってフィルモア楽器を相手取り訴訟を起こしたが、最高裁までもつれ込んだ末に敗訴している。
 モズライト・ギター (Mosriteguitar) は、アメリカのギター製造メーカーモズライト社により製作された、複数のラインナップから構成される、斬新なデザインとパワフルなサウンドで知られるエレクトリックギターのシリーズ。フラグシップ機としてベンチャーズモデル(後のマークT)が有名である。

モズライト・ギターの特徴

 モズライト・ギターの特徴としては、表面的には、フィレット加工された薄いボディ、ナットと第一フレットの間にゼロ・フレットが加えられ、細いネック、低いフレット、上から下にかけてブリッジ側にスラントしたピックアップ、社名の頭文字「M」を模したジグザグのヘッドストック等が特徴である。電気的には非常にパワフルな出力のピックアップが特徴とされる。
 モズライト・ギターをよく使用するミュージシャンでは、ベンチャーズ、ジョー・メフィス、ジョニー・ラモーン、オルタナティブロックの代表的なバンド、ニルヴァーナのギタリストであるカート・コバーンなどが有名である。
 日本ではベンチャーズによってエレキギターのブームが波及、寺内タケシ、加山雄三などが愛用し日本でのモズライトギターの人気に拍車をかけ、「モズライトに非ずはギターに非ず」とまで呼ばれた。また、現在ベンチャーズが使用するARIAブランドのベンチャーズモデルにはモズライトの特徴が数多く施されている。

Copyright © 2007 モズライト(Mosrite) ギター